【講座概要】
1.品質機能展開(QFD)の発展と現状
QFDは日本で提案され、今日世界的に活用されているが、設計品質を確保する品質保証上の重点を生産開始前に確保するための方法として提案された。その後の発展の過程と現状およびプロジェクト推進の要となるものが品質であり、その役割について述べる。
2. ナレッジ・マネジメントとQFD
野中郁二郎等が提案されたナレッジ・マネジメントは品質設計で重要な役割をもつ品質表と密接な関係があり、その理論の中核であるSECIモデルに従ってQFDを解説する。
暗黙知である顧客情報からシーンを想定して潜在的要求品質項目を引き出すことが暗黙知から暗黙知への変換で共同化 (Socialization)となる。バラバラな暗黙知をKJ法的に分類して要求品質展開表として整理され企画品質が設定できる。また要求品質から品質要素を抽出・分類して、品質要素展開表を作る。これらが暗黙知から形式知への変換すなわち表出化(Externalization)に相当する。この要求品質展開表と品質要素展開表を結合したものが品質表と呼ばれ、この形式知から形式知への変換に相当する連結化(Combination)により設計品質が設定できる。
設計品質を技術で実現するため発想・アイディアを集中して投入する。「形式知」としての蓄積は氷山の一角で、検討の大部分が「暗黙知」として「内面化」される。その解決法がレビュード・デンドログラムで、Q&Aによる検討過程で内面化(Internalization) (形式知から暗黙知への変換)された無数のアイディアの活用が「暗黙知の創造」へと繋がる。従来では解決できないボトルネック技術を開発の初期に注力して開発を進める。解決したものは、技術資料乃至技術標準として「形式知」として蓄積され活用される。
3 品質のネットワークによる品質システムの構築
上記はユーザーの要求を出発点とした品質表を中心として述べたが。QFDによる新製品開発システムはそれを作り上げる全プロセスである。それは、品質展開、技術展開、コストおよび信頼性展開から構成される。品質表で設計品質を設定し、品質保証上の重点を生産現場のQC工程表まで伝達するのが、「品質展開」である。品質を技術として作りあげるのが技術展開であり、「機能」を通して「機構」へ伝達する。上記のボトルネック技術を明らかにして先行的に解決を計る。品質企画と合わせ、企画価格・設計価格を設定し、コスト低減を計るのが「コスト」展開である。さらにネガテブな故障等を押さえ込んでいくのが信頼性展開である。品質のネットワークによる品質システムを構築し、顧客の満足えられる価値のある商品を作り上げていくことがQFDの狙いである。
4.プロジェク管理
プロジェク管理での出発点はテーマの選定である。顧客のニーズに適合していることが第1であり、それを適切な納期と開発コストで実現させる。重視されているCross functional team はもともと企業横断的日本の機能能別管理Cross functional managementから米国に伝えられたものであり、コンカレントエンジニアリングも然りである。品質の確保がプロジェクト管理の前提であり、QFDの役割を述べていきたい。
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開催日時 |
2004年8月20日(金) 18:30〜20:30(18:45受付開始) |
講師 |
朝日大学 経営学研究科 客員教授
赤尾 洋二(あかお・ようじ)氏
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受講料・
申込み |
銀行事前振込 |
3000円 |
当日現金支払 |
5000円 |

※当日、ご希望の方へ領収書をお渡しいたします。
※お振込手数料はご負担ください
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※お申込みには会員登録(無料)が必要です。まだMPUF会員でない方はこちら
※お申込・お振込・ 無償キャンセルの受付期限は 2004年8月16日です
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場所 |
マイクロソフト株式会社 新宿オフィス(メインオフィス)
17階セミナールーム1 |
その他 |
定員:80名 / PDU(受講証明)単位:2PDUs(時間)
PMPの方へはPDUを、これからPMPの受験をされる方へは受講証明書をお渡しいたします。 |